異世界の創り方 〜メタに世界を考える〜
天皇誕生日ですね。今日は日本神話の国産み
にちなんで異世界の創り方を話そうと思います。(半分くらいネタです
世界の構造をメタ思考しながら異世界の創り方を考察した某授業のレポートを弄ったものです。
ただ書きたいこと考えたことをdumpしているだけなので、ヒッジョーに駄文となっていますがよければ一読おねがいします。(そしてコメントおねがいします(他人の反応が知りたい
この文章について
この文章は、coins advent calendar 23日目で書かれた記事です。
coins*1だしPythonワンライナーでNAT実装したり、音声認識で粉クリの焼きたて速報したりしようと思っていたけれど、脳内がノンプリエンプティブなせいで時間がなくなってしまったので別のものをば。
去年とある縁で受講した 宗教学ゼミ
のレポートを元ネタに面白い感じに改定して載せてみようと思います。
思ったより時間がなかったのでテスト3連続を完走した後に寝ながら書いたものなのでいろいろと不備や語弊や考察不足があると思います。
そんな感じでなにかあればコメントに書いてくださればと思います。
「わたしゃこう思う」とか「こういう理論あるで」とかが嬉しいです。
議論はネット上だけだと難しいのでできればリアルでおねがいします。
極々一般的なcoins生*2が考えていることってことでゆるして。 > @mzyy94
Motivation
以下をmotivationにブレインストーミングを行ったものをネタにしたレポートが元ネタです。
本文章を読む上で指針になればと思います。
- 魔術を使いたい研究したい
- 電脳コイルみたいな魔術likeななにかでも良い
- 異世界をシミュレートして生物学・文化学・地政学・社会学あたりの考察したい
- 自我とか社会とか文化文明の形成する過程とかを研究したい
- サブカルチャーにおける異世界を俯瞰する
- アニメや小説やSSの文化学てきな
もう現実に疲れたし異世界転生して無敵幼女になりたい
異世界へ行きたいけど、行くための理論も手段もない。
じゃあどうする。
作ればいいじゃない(暗黒微笑)
以下本文
世界とは何なのだろうか
異世界を作る前に世界はどういうものなのだろうか。
世界を定義するところから始めようと思う。
科学と世界
我々が今居る世界
とはなんだろうか。
認識世界や世界の始まりの話をしても良いのだが、科学をメタ思考することによって世界の定義を模索しようと思う。
この現世界の多くの現象は科学によって説明がなされている。
それは電気であったり物質であったり人間であったりである。
科学はそれらの諸現象に対しての数式や規則という形で説明を与えている。
諸数式を用いることにより、現実世界の一部を計算機上でシミュレートすることができている*3。
科学は世界から法則を見つけようとしているが、ここでは逆にある世界は法則集合によって表現できるのではないかと考えた。
世界法則集合仮説
「法則集合に制約された状態が存在したとしては世界である」と考える。
例えば、現実世界の法則集合には、運動方程式やファラデーの法則などの物理法則や「世界は3次元である」のような法則も含んでいる。
神の存在する世界であればに「神が存在する」や「神がどのように世界に干渉するか」の法則が含まれている。
世界の法則というより、世界の性質と言ったほうが人によってはわかりやすいかもしれない。
この定義は決定論的なのだろうか
この仮説設定では決定論的に見えるが、世界の法則集合自体が決定論的でない法則も内包しうる。別に不確定性原理
や神がサイコロを振る法則
を法則集合に含めればいいだけである。
そもそも時間軸すら存在するかどうかすら規定していない。時間軸が木構造的に広がってもいいし、ループしてても良い、かなりゆるい定義である。
(この定義の仕方によりエンドレスエイト
や多世界解釈
を表現できるようになっている)
因果律を表現する
考えやすいようにある世界に離散的に時間が存在するとして、因果律は以下のように表せる。
はに基づいてからを更新する関数である。
この漸化式には初期状態が必要であるが、は宇宙の始まりであっても、5分前であってもよい。
初期状態に関する記述は法則集合に含まれるが、個人的にはデータとロジックは分離したいと思ってしまうので、世界のコンストラクタが初期状態を引数として受け取りインスタンスを生成した時点で初期状態が確定するようなイメージでいる。
制約条件としての法則集合
法則集合が世界状態を制約づけているが、このは一意である必要はない。 範囲を持ってても良いのである。
そのように考えると世界状態集合族から法則集合に従っているか調べるを用いて内包的表現をすると、となる。
しかし、一つの法則集合によって制約付けられた世界集合が複数の世界集合を持ちうることになってしまう。このような状態を世界の重ね合わせの状態として扱い事にする。
なぜこのような工夫をしたかというと、小説や映画など現在の法則集合全体が明らかでない世界についても世界の重ね合わせの状態として議論することができると考えたからだ。
正直言うとここの考察は甘いのでなんとかしたい。
代数学や群論に関する知識が少ないが一番のネック 世界集合の重ね合わせの状態自体が世界クラスのインスタンスとなっていて気持ち悪い
代数学や群論や圏論まわりを勉強すると楽しいかもしれないけどとりあえず放置量子力学のシュレディンガー方程式が近いっぽい!!!!(2015/03/04追記)
軌跡としての世界
法則集合により制限付けられた世界状態を考えたが、ここでは初期状態と因果律と時間軸を加えて考えてみる。
時間軸を書いてあげるとtによって変化する世界が視えるようになると思う。
これは法則集合によって制限付けられた世界の時間軸tにおける軌跡とみることができ、これが物語であればシナリオといえると考えている。
作者がシナリオを変えるためには、初期状態を変更するか法則集合を変更するかがとなるのではないだろうか。
(休憩)小説を因果律から考える
小説を読んだ時によく思うこととしてご都合主義があったりします。
個人的にはご都合主義は、法則集合があって世界集合があって、その重ね合わせの状態から都合の良い物を選ぶ。もしくはが時間軸・世界状態によって変化する規則を内包しているなどがあるのかなと思っていたりします。
だいたい小説を書いているときに時間軸にそって世界状態の軌跡を文章に起こすので、前の軌跡から外れ値を書いちゃったり法則集合を改変しちゃったりしちゃうのが難しいことだったりします。
シナリオの流れが上手い人って、世界の軌跡から予測しうる重ね合わせの世界状態が「もう無理だろ」って感じになっているけれども、重ね合わせのなかから軌跡から外れない世界状態を選んでどんでん返ししたりする感覚があったりします。
まぁここで考えているのは世界状態に関してのみなので文才についてはふれてないので。かしこ。
(休憩終わり)
法則集合は可算無限個か
前述のように運動方程式やファラデーの方程式などが法則集合に入るであろうことは述べた。
ここで注目すべきことは運動方程式や万有引力の法則などから別の法則を導くことができるという点である。
法則集合に入っている法則とを式変形により繋げられるとしたときに新たにできた法則は法則集合に属していることは明らかで、この式変形を式変更演算子
として考え二項演算として考えることができる。
現実世界における法則集合においてはこの演算が閉じていないと推測される。
そのため法則集合は可算無限個となる。
しかし、同時に閉じた法則集合も考えられるため、有限個であることもありうる。
生態や文化は法則集合に入るのだろうか
先の考察により、現実世界は可算無限個の法則集合によって表現できるのではないかと考えた。
人体や生物が現実世界の法則に則って活動しているため、その生態や文化なども法則集合の式変形演算によって拡張された*4法則集合内に内包されるのではないだろうか。
この考察により、異世界設定によくある中世設定
やエルフ
や軍人幼女
を法則集合に含めることができた(やった)。 *5
正直この世界法則集合仮説で言いたいことの9割9分9厘ぐらいを占めている
あとは蛇足。
目的の異世界を作る
差分法則集合を考える
ゼロから世界法則集合を考えるとなるとどうしてもフレーム問題にぶち当たる。
これを避けるために多くの小説では現実世界との差分を示した差分法則集合を提示しているように思える。
いわゆる異世界要素
である。
例えば、魔法が使えるならば、現実世界の法則集合に対し魔力や魔術の行使、物理法則への介入項などを追加すれば魔法が使える世界集合が出来上がる。
魔法とはなにか
科学と魔法の考察はさまざまなところでなされており、あまり目新しくないが私の考えなので一応述べておく。めんどくさいので元ネタのレポートからコピペ。
ある異世界が存在したとして、魔法を現実世界の物理法則との違いはどうなるのだろうか。
たとえば、「ものを持ち上げる魔法」が存在した時に「遠隔地の物体に力を加えることができる方法」とすることができるである。電場や重力場のような場が存在すると仮定できるはずである。それは既存の科学とどのように違うのだろうか。その世界での科学に含まれてしまうのではないだろうか。
思考実験として電気や電場のない世界を考える。その世界から見れば電気や電場の存在する世界は魔法の世界と言えるのではないだろうか。現実世界からみて未知な力や法則のことを魔法と呼んでいるだけで、魔法はその法則自体を理解された時点で科学となってしまうのではないだろうか。高度に発達した魔法技術は科学と見分けがつかないのではないだろうか。
そこで魔法と科学は観測する視点が違うだけの法則として考える。 我々が「魔法」と認識するか「科学」と認識するかはその観測者の主観によるものである。
私が研究したい魔術
先の考察で魔法と科学は観測者の主観によるものとした。
自分が世界の神となるとどうしても科学のように見えてしまいそうである。
私が目標としている魔術の目標は、電脳コイルの暗号式のようなものである。
電脳コイルの暗号式はなにかしらのシェルコードだろうと思っているが、あの世界ではその幾何学的案シェルコードを実行するアーキテクチャが存在しているわけで、その仕様を決めたい。もしくは研究したいというのがモチベーションだったりする。
私の研究したい魔術は以下の要素を含んでいてほしい。
- 数学的美しさを内包している(魔法陣的な
- できれば幾何的な(そのほうがカッコイイかなと
- 最適化問題を自分で解く的な
- これにより魔術師という専門職が成立できる
- 世界観とマッチしている
- シンボルなどを用いて
- なによりカッコイイ
とりあえず、魔術の仕様(法則集合)の策定も必要だが、その魔術の実行環境(世界)も作らないと面白くなさそう。
この魔術の仕様策定という研究の展望としては、ゲームを挙げている。
例えば、現在のゲームは「魔法を買って覚えて唱える(おわり)」というものが多く、
魔術を研究するような法則集合ではないのでやりこみができない。
強い魔術を買うためにhogeもらうためにhogeとなっていて個人的に味気ない(それが悪とはいわないけれども
例えば、個人の特性が関係していてチューニングしないといけない感じの仕様にすれば、やりこみができるおもしろい魔術が作れるんじゃないか!!!と思うのですよ。(バランスむずかしそ
ただの雰囲気の魔法ではなく学問としての魔術を私は行使したいし研究したいんだ。
ということで現在、魔術世界法則集合の差分法則集合の仕様を策定しているのです。
異世界への行き方
とりあえずダラダラと駄文を書いてきたが、自分が作った異世界へ行くための障害となる事柄を挙げてみる。
自分が現実世界から切り離されて、予想外のことが起こるような世界を作ればよいと…
そんな都合のいい世界…あるわけ…
ん???
それって
明晰夢じゃね????
まさかの夢オチ。元気があれば明日か明後日のも書く
p.s.
ぜひ異世界への行き方を見つけた方がおりましたらご一報ください。
p.s.
大晦日が誕生日です。プレゼントお待ちしております・ω・